引越荷物の破損と紛失 なぜ起きる 引越しのプロの本音 =25年間のノウハウ=




●荷物の破損と紛失はなぜ起きる?

これらの会話は数十年前の話です。
安売りチケットを買ってもニューヨーク往復となるとホテル抜き(チケットだけ)でも40万円では買えなかった時代の話。
駐在のためにエコノミーの片道チケットを購入するなら50万円以上は出さなければならない時代。
それに家族分のチケットもある。
某商社の試算(確か1990年)では1駐在員(家族持ち)を交代させると「最低1000万円の特別費用が発生する」という記事が新聞にでていました。
今(2007年)でも1000万円は半端ではない。 駐在員を交代させなければその1000万円は必要ない金額なのである。

当時(70年代)は航空運賃もさることながら海運運賃もカルテルで船会社ががっちり協定を結んでいた(自由競争がなかった)ので高止まりの料金だった。
引越サービスの費用も今より高かった。
海外引越を手がける会社も大手、中小を合計しても日々それを専業にしている会社(又は事業部)は日本全国で10-20社程度であった。

今ではトラック1台で市内引越をしている会社でも、「うちでも海外引越はできます」とか、海運、航空貨物関連会社(大手だけでも数十社)を初めとして海外引越を手がける 会社は数百社に増えている。実に数十倍以上に膨らんでいる。
「誰でもできる海外引越ビジネス」となっている。

昔からやっているから良い、新しいから不安がある、ということでもないが、30-40年前には外国に行くといえばその10-20社が9割以上を取り扱っていた。
今は数百の会社が入れ乱れて「引越荷物獲得合戦」を展開している。
もっとも需要そのものも30-40年前とは比較にならないほどマーケットが大きくなっているという実情もある。

という引越料金が高いのが理由で荷物の大半は国内の倉庫に会社費用で保管して外国に行くのが普通であった。
しかし、今はどうであろうか?
海運業界も航空業界も自由競争で運賃は当時と比較してどんどん下がり、引越会社は雨後の竹の子の乱立で価格破壊が続いている。
4-5年或いは時によっては5-6年の駐在になる場合には国内で残置荷物を保管する料金よりも欧米人式に一切合財を持って行ってまた持ち帰るほうがトータルコストが安くなっている。
しかし、各社(駐在員を出す会社)とも「横並び」を気にしているため、率先して英断をする担当者がいない。
つまり、「余計なことはしない」ということから発想の転換が図られていない。会社は依然として倉庫代を払い続けることになる。

荷物を全部持っていければ現地に着いてから駐在員の出費もゼロになる。
各社とも支度金という手当てを出しているのでそれで日曜品や小物は買えるが、引越しをした当初は結構金が出て行くものである。

ピアノを持って行けない(多くの会社が引越荷物として認めていない)から現地でレンタルしたり、買ったりする必要もある。 買った場合でも数年後に売るときにはかなりの値引きしないと売れない。差損が生じる。
日本でのピアノ保管料やその差損を合計するならばもって行ったほうがずっと費用が安く済むことをまだ知らないのである。

昔は、それも30-40年前の話、ピアノはぜいたく品(つまり図体が大きく、輸送費が高い)として各社とも引越荷物で持って行くことを許可しなかったが、今ではピアノはテレビと並ぶ 家具調度品のひとつである。 それに運賃そのものも、ピアノ(普通のアップライト型)を単体でアメリカに送るとするとそれだけで最低50-60万円は必要となる。

しかし、引越荷物と一緒に送る場合にはピアノがあるのとないのではピアノ手数料として5〜10万円を追加するだけで済む事を知らない人(特に会社の担当者)が多い。
キングサイズのベッドをひとつ送るだけでも7万円は費用が発生する。

「それなら荷物は会社の許容量に収まっているので、キングサイズのベッドひとつとシングルベッドをひとつ減らすから、ピアノを持って行ってよいか?」という問いがあった場合には答えは運賃、 費用の観点からみれば「Yes」だ。
会社の担当者は数十年前に作られた規定集を「最新」のものとして今尚使っているが、そのような規定集を使っているようでは社員の福利と経費節減には貢献できないであろう。

荷物の破損と紛失の話だったが・・・
トラックの場合と同様に船のコンテナーに積み込む時も荷物はきっちりと積んで空きスペースができたら荷物と空きスペースの間にパティションという壁を板などを使用して作り荷崩れがしない工夫を している。こうすることによりシェーカーの中のぎっしり詰め込んだ氷は砕けないのと同じ効果を期待できる。荷物の安全が確保できる。
結論としてはやはり荷物の積み卸し時に作業員の不注意による荷物の落下が破損の主な原因と考えられる。



●引越し25年のプロが書く本音の話、 だからためになる…
●引越し会社を辞めて独立し別の事業を立ち上げた今だから書ける本音
●アジア、アメリカ、ヨーロッパ駐在で引越しをした経験からグローバルな観点で引越しを語る
●これだけ知っていれば10万円は楽に節約できる話
●しかも安かろう悪かろうではない!
●業者の選び方
●会社は大きければ良いか?
●市内引越しと違い海外引越しは会社が費用を払うがそれでも業者は選びは大切
●ここでは主に海外引越しに付いて語る

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