
見積もりの話
引越しをするにはまず業者に見積もりをお願いすることになります。
見積もりの仕方にも色々と各社のカラーがあります。
『見積もり担当の人が来て家の中をいちべつしただけで帰っていった』
『あれで見積もりができるのかしら・・・』という不安を持つこともあるかも知れないが、心配無用。 プロならいちべつするだけで分かります。
しかし、それには条件があります。
1.学生や独身の人の引越しで部屋数1間のワンルームマンション等に住んでいる場合の話。
2.新婚所帯でまだ家具類がほとんどない場合の話。
以上のようなケースでは「いちべつ」で分かります。というより、「トラック1台で十分間に合う」とか「作業員は2名で十分」ということが分かるだけで、荷物量が何立方メートル、あるいは何トンの重量があるかはその場では推測の域を出ません。
引越し荷物輸送にはミニマムというものがあって、一回の引越しで運ぶ荷物量は「最低限これだけ・・・」という荷物量を業者各社独自に決めています。
通常、外国向けの引越しでは4立法メートル(以下 CBMと記載)が最低荷物量になります。
業者によっては3CBMだったり、2CBMだったりします。 特に大手の場合はこのミニマムが小さい傾向にあり、中小の業者では4CBMとするところが多いです。
しかし、問題は4CBMか3CBMか2CBMかの荷物量ではなく、料金が問題となります。
ある会社のミニマム4CBMの料金がほかの会社のミニマム3CBMと同じということがあります。
従って、ミニマムが大きいとか小さいとかで業者を選ぶのは得策ではありません。
問題はいくら払わなければならないかということです。
そこで「相見積もり」ということになります。
「一瞥して帰る会社」もあれば、パソコンを持ってきて品物を一つ一つ入力していく会社、ノートにしっかりメモを記入していく会社、部屋の中をデジカメでしっかり写真を撮って帰る会社等色々な見積もりの仕方があります。
さて、ではどの会社の見積もりの仕方が一番信用できるか?
「一瞥して帰る」会社の見積もり要員はプロ中のプロと言えるでしょう。「ひと目見れば分かる」という腕前です。
しかし、家族で外国に引越しをするのに「一瞥」は問題ありと言えます。多分その仕事をしたくないと思うべきでしょう。 何かの理由で見積もりだけは断れない事情がある場合もあります。
一度、「できません」と言ったら後がもうありません。「あそこの会社に聞いたら断れた…」という噂が主婦の間に広まると二度と見積もりを頼む人がいなくなる
可能性があります。したがって、一応見積もりはして、見積書も出して、「今回は価格が折り合わなかった」ということにして、次のチャンスにもつなげておく必要があります。
最悪なのはデジカメやビデオで写真を撮って帰る会社でしょう。
なぜかと言うと、素人で見積もりができない場合は、デジカメで写真を撮って帰り、会社に戻ったところで先輩がそれを見て見積もりをすると考えたほうが良いです。
まあ、最終的には先輩がしてくれるわけですから普通の見積もりができるとは思いますが、そのような場合であれば先輩が後輩を連れて行き現場で指導をする(O.J.T)のが普通と
いえます。 子供の使いのように「行って写真だけ撮ってきてよ、あとはこっちでやるから」ではお客さんがたまったものではありません。
ノートパソコンに入力していくとかいうのは確実ですが正直言って手間が結構掛かります。私も自分で見積もりのパソコンソフトを作って実際に使ったことがあります。
パソコンを使えば即座に荷物量が分かり、費用までもがイギリスに行く場合は幾ら、アメリカに行く場合は幾らと出てきます。
しかし、その金額をオウム返しにお客様に伝えて終わるほど見積もりは簡単な仕事ではないのです。 それに1日に何件もの見積もりを実施している間にバッテリーが無くなって
使い物にならないということもあります。 現在はリチウムバッテリーがあるので結構長持ちしますが、私がソフトを開発して使用した20年以上前にはまだリチウムバッテリーそのものが
この世に存在していませんでした。
結局のところノートを使って書いていくのが一番安全な方法ということになります。
では、なぜ、リチウムバッテリーもあるし、パソコンも永く使える現在においてパソコンを使用して見積もりをして、即座にお客様に見積もり金額を提示しないか?
その理由は各社とも「最善の価格」を提示しようと考えているためその場で即決できるほと事は簡単ではないのです。
会社に戻ってから、輸出担当者に荷物量を報告して今週のアメリカ行き(と言ってもアメリカは広いので、例えばニューヨーク行き)の荷物は全部でどれくらいの荷物量があるか、その場合に船運賃は1CBM当たり幾らか等
色々な計算が残っているためです。
少しでも競争力のある価格を提供しないと仕事は取れません。
荷物量がたくさんある場合は「混載」(船のコンテナー、20フィート(以下FT)と40FTの長さの二種類が一般的)をすることにより荷物1CBM当たりの船運賃が安くなる分お客様に安いオファーが可能となる。
逆にニューヨーク行き荷物が少ないと安くできないということにもなる。(この場合は定価販売となる)
さて、荷物量は現場で計算しようとも、会社に帰って計算しようとも、見積もり金額をお客様に提示しなければなりません。
これからが見積もりの本題なのです。
世間一般で言うところの「見積もり」とは「予想費用」ということになっています。
お役所仕事では極端で、例えばある場所に橋を架けるとか、ダムを作るとか言う場合に、見積り額が何十億円とか何千億円とかいう見積もりで入札が終わりますが、実際はその金額より多くの費用を必要とすることが多いです。
人の金(税金)だという安易な考えで仕事をしているお役所は防衛省や社保庁だけではありません。 税金の無駄使い、ゼネコンの儲けとなることも多い。

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