
●荷物の破損と紛失はなぜ起きる?
まず最初に、現在の引越し、特に欧米の先進国間と日本の間の引越しではまずトラブルはないと思って良いです。
荷物が破損したり紛失するという事故は極端な表現をすれば宝くじに当たるくらいの確立だと思って良いでしょう。
強いて言えば100人(家族)の引越で2-3人の人がコップとか皿が1,2枚割れることは有り得ます。また、運んできた家具類に擦り傷が付くようなことも同じくらいの比率で発生することもあります。
損害額でいうならば1万円前後でしょう。 被害額が10万円を超えるような事故の発生率は0.1%以下でしょう。
もっとも事故に逢った途端に2万円の皿が5万円とか10万円に化けることもあります。こういうのは困ります。
引越会社は「事故ゼロ」を目標として常に気に掛けていますが残念なことに事故はゼロにはなりません。
100人のうち2,3人が不運にも事故に合うかもしれません。
荷物の紛失(箱が無くなる)となると更に頻度が低くなり1%以下になります。多分0.1%とかの確立でしょう。
ではそのようなトラブル、破損や紛失が発生する原因が何かであるが、
まず、食器類の破損がどのような事情、理由で起きるかというと、梱包の仕方というよりも荷物の積み下ろしの際の取扱いの不手際によるもののほうが多いと考えています。
極端な話をすれば食器や皿を梱包しないでそのまま箱に入れて運んでも壊れないことがあります。 どんな時でしょうね?
そうです、自分で運ぶ場合です。
友人、知人の引越の際に食器などをもらうことがありますが、ほとんどの場合そのまま適当な箱に入れて運びます。
気を付けていれば梱包をしなくても割れません。
しかし、いくら梱包をしてあっても箱そのものを落としたり、投げたり、乱暴に取り扱ったら中身は壊れると誰でも思います。
それと同じです。
前に書きましたが、作業の終了が遅れて倉庫に帰ってくるのが遅くなる場合は、乱暴とは言わないまでも急いで荷卸しを終わらせようとします。
そのような時に取扱いが雑になることがあります。 また、そのような場合には次から次へと箱を受け渡しをして荷物を卸すので途中で手が滑って箱が地面に落下するようなことも起こり得ます。
手が滑った箱が衣類とか本が入っていた箱なら「不幸中の幸い」でほとんど問題にはならないでしょう。
しかし、食器や壊れ物が入った箱であったらなら「不運」と言わざるを得ません。
このようなケースが荷物の破損につながります。
トラックの振動とか船の振動で荷物が破損することは非常に稀と思われます。
中には例外もあって、トラックの横転事故などは問題外としても、道路が凸凹していたり、穴が空いていたりしていたのに気が付かないでトラックがそれに乗り上げて非常に大きなショックを受けることもあります
(大きくバウンドをする)。荷物がほぼ満載されていればそれでも問題はありませんが、荷物が少ない場合には荷物が上下に弾んでしまいます。言い方を変えれば荷物が踊り、飛び上がってしまう。 飛び上がった荷物は
言うまでもなく、次には落ちます。 このようなケースでは箱物よりも家具類がダメージを受ける可能性が大きいです。
私は貨物船に乗った経験はありませんが、人の話を聞く分には、海がしけた場合には相当な揺れというかショックがあるらしいです。 船体が大きいからゆらゆら揺れるように見えますが、その揺れ以外に
相当な振動があると聞いたことがあります。その振動も無視はできません。
さらに大波の影響で船は前後左右に揺れ続けます。
この場合もトラックの場合と同じようにコンテナーの中に荷物が満載されていればほとんど破損にはなりませんが、荷物が少ない場合には揺れや振動で荷物がコンテナーの中で飛び跳ねたり、ショックで
がたがたと揺れ続けます。トラックの場合は通常1日のうちの数時間(現場と倉庫を移動する時間)ですみますが、船の場合はしけが続く限り何時間でも、10時間のこともあれば20時間のこともあるでしょう。
ヨーロッパから日本まで約一ヶ月、東南アジアからは7-10日間、北米からは約2週間の時間の要します。その間にしけに出くわす回数、日数がどのくらいになるかが問題となります。
このようにシェーカー(トラックの荷台や船のコンテナー)に氷(荷物)を半分とか三分の一入れて強く振れば氷はすぐに粉々になりますが、氷が一杯詰まったシェーカーを幾ら振り続けても凍りは砕けることは
ありません。 したがって荷物がトラックやコンテナー内にどのくらい積まれているかによっても破損の発生率、度合いが変わってきます。
しかし、引越会社は事前にそのための対策を取っています。
「平積みをしない」ということです。
トラックでもコンテナーでも荷物積載量が半分以上あればまず大丈夫ですが、時には半分以下、三分の一、四分の一ということもあります。
ニューヨーク等で通常荷物の梱包、引き取りに使用しているトラックは24フィート(ボデーの箱の長さ8m)が標準です。
アメリカでは長さでトラックのサイズを表現するのが普通ですが、このサイズのトラックでは10トンは荷物が積めます。
容積ならば40CBMは積める計算になります。

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